代表のひでさん(小林秀行)です。
婚活をするにあたって、理想の結婚像や結婚観について考えると思います。ところが、ほとんどの人は結婚を経験したことがないので、どうしても夢が膨らみがちで、少し現実離れした夢見がちな結婚観になってしまうことも少なくありません。
そこで、夫婦生活の現実的な課題を知っておくために、前回「離婚理由に学ぶ夫婦の課題」について解説しましたが、それだけでは夢が無いので、今回は「生まれ変わっても一緒になりたい」と考える「幸せ夫婦」について、エン婚活エージェント株式会社が行ったアンケートを参考に理想の夫婦のあり方に迫ります。
1. アンケートの概要
結婚後も幸せが続く夫婦には、どのような特徴があるのでしょうか。特に「生まれ変わっても今の配偶者と結婚したい」と考える夫婦は、お互いにどう接し、どんなことを意識しているのでしょうか。
そうした疑問を解消すべく、エン婚活エージェント株式会社が1,663組(3,326人)の夫婦に対して行ったアンケート調査があります。
「一都三県(東京、千葉、埼玉、神奈川)、二府一県(大阪、京都、兵庫)に住む30歳〜49歳の男女で夫婦でのアンケート回答に許諾可能な方とその配偶者」を対象に、2022年3月に行われたものです。
2. 幸せ夫婦の特徴
早速、この調査の結果についてご紹介しましょう。
(1) 対話時間
「生まれ変わっても一緒になりたい」と思う夫婦の割合は、対話時間に正比例しており、「とてもよく話す」と回答した夫婦のうち、夫の83%、妻の86%が生まれ変わっても一緒になりたいと回答しています。
逆に「まったく話さない」と回答した夫婦のうち、「生まれ変わっても一緒になりたい」と思うのは、夫の13%、妻の10%に過ぎませんでした。
夫婦でよく話すことが、幸せ夫婦の特徴の一つと言えます。
(2) 話す内容
当然ながら、話す時間だけでなく、話す内容も大事です。調査では内容別に11項目ありますが、いずれの項目も「とてもよく話す」夫婦の70%以上が「生まれ変わっても一緒になりたい」と回答しています。
特に第1位の「家事」について「とてもよく話す」夫婦のうち、夫の90%、妻の86%が「生まれ変わっても一緒になりたい」と回答しています。夫婦でしっかり家事について話し合い、取り組むことがポイントと言えそうです。
(3) 家事意識
①効率か平等か
家事意識別「生まれ変わっても一緒になりたい」夫婦の割合
「家事は効率よく行いたい」夫53%、妻55%
「嫌いな家事も分担すべき」夫41%、妻38%
解説
「家事は効率よく行いたい」と思っている夫の53%、妻の55%が「生まれ変わっても一緒になりたい」と思っているということです。また、「嫌いな家事も分担すべき」と思っている夫の41%、妻の38%が「生まれ変わっても一緒になりたい」と思っているということです。
忙しい現代だからこそ、夫婦とも「家事は効率よく行いたい」と考える人が多く、そういう夫婦の「生まれ変わっても一緒になりたい」割合は高い結果となりました。
一方で「嫌いな家事も分担すべき」と考える夫婦の「生まれ変わっても一緒になりたい」割合は比較的低い結果となり、お互いの得意不得意を考慮して家事を行ったほうが幸福度は上がることを示唆する結果となりました。
②いつやるか、誰がやるか
「生まれ変わっても一緒になりたい」夫が重視するのは「いつやるか」
家事意識別「生まれ変わっても一緒になりたい」夫婦の割合
夫の回答
家事はできるタイミングでやる 55%
家事は溜めずにコツコツやる 61%
妻の回答
家事はできるタイミングでやる 50%
家事は溜めずにコツコツやる 52%
解説
夫で「家事はできるタイミングでやる」と回答した人の55%、「家事は溜めずにコツコツやる」と回答した人の61%が「生まれ変わっても一緒になりたい」と考えているということです。妻よりもそれぞれ5%、9%高く、これらを重視していることが分かります。
「生まれ変わっても一緒になりたい」妻が重視するのは「誰がやるか」
家事意識別「生まれ変わっても一緒になりたい」夫婦の割合
妻の回答
家事は得意な人がやる 57%
家事は手が空いている人がやる 56%
夫の回答
家事は得意な人がやる 42%
家事は手が空いている人がやる 49%
解説
妻で「家事は得意な人がやる」と回答した人の57%、「家事は手が空いている人がやる」と回答した人の56%が「生まれ変わっても一緒になりたい」と考えているということです。夫よりもそれぞれ15%、7%高く、これらを重視していることが分かります。
(4) 家事
「洗濯」「料理」「食器洗い」「部屋掃除」「風呂掃除」の5つの家事について、誰が担当しているかを聞いた結果、妻の回答は以下のとおりでした。
<家事内容×担当別「生まれ変わっても一緒になりたい夫婦の割合(妻編)>
担当別 | 料理 | 部屋掃除 | 洗濯 | 食器洗い | 風呂掃除 |
---|---|---|---|---|---|
夫婦同程度の頻度で担当する | 56% | 60% | 58% | 56% | 54% |
あなた自身が担当することが多い | 52% | 51% | 51% | 50% | 51% |
配偶者が担当することが多い | 46% | 47% | 48% | 51% | 52% |
「\1,600組に聞きました/結婚後の幸せには“対話”が大切! 中でも『家事』についてよく話す夫婦のなんと9割が『生まれ変わっても一緒になりたい』と回答」(エン婚活エージェント株式会社)
よりオンネアマリッジスクールにて作成
解説
・「生まれ変わっても一緒になりたい」と考える夫婦の割合が最も高いのは、いずれも「夫婦同程度の頻度で担当する」と回答した夫婦でした。これは妻だけではなく、夫も同様でした。
・「料理」「部屋掃除」「洗濯」については、妻が「配偶者が担当することが多い」と回答した場合、「生まれ変わっても一緒になりたい」割合が低く、「あなた自身が担当することが多い」(妻が自分で行う)よりも低い結果となりました。推測ですが、夫の家事の能力、水準が妻の期待値を下回ってしまっているからかもしれません。
・「食器洗い」「風呂掃除」については、「あなた自身が担当することが多い」(妻が自分で行う)のと同程度以上の結果となっています。その理由としては、家事の仕上がりに大きな差が出にくいことが考えられます。
この結果を見て思うのは、
①家事を女性に任せたい男性がまだまだ多いですが、専業主婦・主夫でない限り、夫婦同程度の頻度で行ったほうが幸せになりやすいと言えます。二人の状況に合わせて最適解を見つけることにはなりますが、意識しておいたほうが良いでしょう。
②「料理」「部屋掃除」「洗濯」について、夫が担当する場合の妻からの反応があまり芳しくないようです。残念な結果ですが、男性は「やったのだから感謝してほしい」と思う前に、妻に喜んでもらえるよう家事のスキルを上げる努力をし、思いやりを持って取り組むようにしてみましょう。
③逆に女性の方は、配偶者である夫が家事をした場合に自分が思ったようにしてもらえず、二度手間になる等、不満を感じる方がいらっしゃるのかもしれません。配偶者は自分のコピーではないので、自分が思ったとおりにしてもらえることは、なかなかないと思います。まずは、二人でよく話し合うこと、そして、夫の不足している部分ではなく、してくれたことに注目して少し寛容な気持ちを持ち、お互いに感謝の気持ちを伝え合えると、より幸せ夫婦に近づけるかなと思います。
(5) 対話の理解・受容度
よく話し合う夫婦は「生まれ変わっても一緒になりたい」と思う割合が高いことは前述のとおりですが、対話のやり方によってはいくら話しても逆効果になりかねません。
家事意識に関して、配偶者の話を①「聞いている」、②「理解している」、③「受け入れている」の3段階に分けて聞いたところ、「聞いている」「理解している」だけでは駄目で、「受け入れている」ことが大変重要であるという結果になりました。
<配偶者に対する家事意識への理解や受容における「生まれ変わっても一緒になりたい」夫婦の割合>
配偶者の話を 聞いている | ○ | ○ | ○ |
理解している | × | ○ | ○ |
受け入れている | × | × | ○ |
「生まれ変わっても一緒になりたい」夫 | 24% | 23% | 63% |
「生まれ変わっても一緒になりたい」妻 | 23% | 29% | 63% |
「\1,600組に聞きました/結婚後の幸せには“対話”が大切! 中でも『家事』についてよく話す夫婦のなんと9割が『生まれ変わっても一緒になりたい』と回答」(エン婚活エージェント株式会社)
よりオンネアマリッジスクールにて作成
3. まとめ
以上をまとめると、
(1) 対話時間
夫婦の対話時間に比例して「生まれ変わっても一緒になりたい」夫婦の割合は増える結果となりました。夫婦で「とてもよく話す」と回答した夫の83%、妻の86%が「生まれ変わっても一緒になりたい」と回答しています。
(2) 話す内容
調査した11項目すべてにおいて、「とてもよく話す」夫婦は「生まれ変わっても一緒になりたい」割合が70%以上となりました。中でも「家事」について「とてもよく話す」夫婦は、夫90%、妻86%とその割合が高い結果となりました。
(3) 家事意識
①効率か平等か
「家事は効率よく行いたい」と考える夫婦の「生まれ変わっても一緒になりたい」割合が高く、「嫌いな家事でも分担すべき」と考える夫婦は、その割合が低い結果となりました。二人でよく話し合い、お互いの得意不得意を考慮して効率よく行うことが、幸せ夫婦への秘訣と言えそうです。
②いつやるか、誰がやるか
夫は「いつやるか」を重視しており、「家事はできるタイミングでやる」「家事は溜めずにコツコツやる」と回答した夫の「生まれ変わっても一緒になりたい」割合が、妻よりも高い結果となりました。
一方で、妻は「誰がやるか」を重視しており、「家事は得意な人がやる」「家事は手が空いている人がやる」と回答した妻の「生まれ変わっても一緒になりたい」割合が、夫よりも高い結果となりました。
その傾向を認識した上で、二人の状態に合った家事のやり方を話し合えると良さそうです。
(4) 家事
「料理」「部屋掃除」「洗濯」「食器洗い」「風呂掃除」について、夫婦同程度の頻度で行うと、「生まれ変わっても一緒になりたい」割合が最も高まることが分かりました。
「料理」「部屋掃除」「洗濯」について、妻が「配偶者が担当することが多い」と回答した場合、「生まれ変わっても一緒になりたい」割合が下がってしまう結果となりました。男性は家事のスキルを上げる努力をし、思いやりを持って女性に接するようにすることが望まれます。女性は、寛容な気持ちと感謝の気持ちを忘れず、男性とよく話し合えると良さそうです。
(5) 対話の理解・受容度
家事意識に関して、配偶者の話を「①聞いている、②理解している、③受け入れている」の3段階で聞いたところ、「聞いている」「理解している」だけでは幸せな夫婦とはなれず、「受け入れている」ことが「生まれ変わっても一緒になりたい」と思えるかどうかの重要なポイントであるという結果になりました。
以上を認識して、二人の状況に合ったやり方をよく話し合い、お互いの納得解を得られるようにすると「幸せ夫婦」に近づけると思います。あなたも「生まれ変わっても一緒になりたい夫婦」になれますように!
出典:
\1,600組に聞きました/結婚後の幸せには“対話”が大切!
中でも「家事」についてよく話す夫婦のなんと9割が「生まれ変わっても一緒になりたい」と回答
エン婚活エージェント株式会社
2022年7月11日
https://en-konkatsu.com/labo/labo_article/40558/
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