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離婚理由に学ぶ夫婦の課題

代表のひでさん(小林秀行)です。

結婚したら幸せになりたい、失敗して離婚したくないと誰しも考えます。ところが、毎年約50万件(2021年は501,116組)の婚姻に対して、毎年20万件弱(2021年は184,386組(概数))の夫婦が離婚しています。


結婚前に離婚の主な原因を知っていれば、離婚のリスクを下げ、より幸せな結婚を実現できる可能性が高まります。そこで、今回は離婚理由に関連する統計を見てみたいと思います。

目次

1. 離婚理由の統計について

そもそもですが、離婚には、協議離婚、調停離婚、審判離婚、和解離婚、認諾離婚、裁判離婚(判決離婚)の6種類の方法があります。この中で離婚全体の90%弱を占める最も一般的なのが協議離婚で、夫婦二人で話し合いをしてお互いに合意したら離婚届を市区町村の役所に提出することで成立します。

残念ながら離婚届には離婚の理由を記載する項目がないため、協議離婚の離婚理由を知る術はありません。また、離婚全体の離婚理由が分かる統計資料もありません。

裁判所では司法統計を出していますが、離婚に関係するものとして「婚姻関係事件」にまつわるものがあります。婚姻関係事件とは、①夫婦同居及び協力扶助、②婚姻費用負担、③夫婦関係調整、離婚、④婚姻中の夫婦間の紛争一切等に関するものであり、離婚調停等の申立ても含まれています。

注意点として、この「婚姻関係事件」の統計は離婚以外の問題も含んでおり、また、離婚全体の状況を表したものではありませんが、令和2年度の統計で、総数58,969件(夫15,500件、妻43,469件)と母数もそれなりにあることから参考になりそうです。

2. 離婚理由のトップ5

令和2年度の司法統計「婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別」の総数は58,969件(夫15,500件、妻43,469件)です。但し書きとして「(注)申立ての動機は,申立人の言う動機のうち主なものを3個まで挙げる方法で調査重複集計した。」とあり、各回答の合計は100%にならない点についてご了承ください。また、「その他」と「不詳」はグラフには入れていません。以下は、単純に件数をグラフ化したものです。

件数だと夫と妻の比較がしにくいので、それぞれ総数(夫15,500件、妻43,469件)を分母に比率を算出しグラフ化したものが以下です。

この比率のグラフをもとに、夫側、妻側についてそれぞれ上位5項目を見てみましょう。それぞれ関連する項目を併記しています。

関連項目についてですが、一人3個まで回答可能で、関連項目同士の重複回答が多いと考えられるので単純合算は行っていません。例えば「暴力を振るう」と回答した人は「精神的に虐待する」も選んだ可能性が高いと思われるで、恣意的になりますが、関連項目同士の重複度を(重複度高)(重複度中)と評価して、順位の調整を行なっています。

夫側

第1位 「性格が合わない」59.6%
第2位 「精神的に虐待する」20.4% 「暴力を振るう」9.4%(重複度高)
第3位 「異性関係」13.8% 「性的不調和」11.3%(重複度中)
第4位 「浪費する」12.1% 「生活費を渡さない」4.4%(重複度中)
第5位 「家族親族と折り合いが悪い」12.7% 
番外編 「同居に応じない」8.8% 「家庭を捨てて省みない」4.9%

妻側

第1位 「性格が合わない」37.5%
第2位 「生活費を渡さない」30.4% 「浪費する」9.2%(重複度中)
第3位 「精神的に虐待する」25.2% 「暴力を振るう」19.7%(重複度高)
第4位 「異性関係」15.0% 「性的不調和」6.5%(重複度中)
第5位 「家庭を捨てて省みない」6.9%
番外編 「家族親族と折り合いが悪い」6.1% 「酒を飲み過ぎる」6.0% 「同居に応じない」1.7%

少し分かりやすく言い換えると以下のようになります。

夫側

第1位 性格の不一致
第2位 モラハラ、DV
第3位 異性関係、性的不一致
第4位 金銭問題
第5位 家族親族関係
番外編 同居拒否、家庭放棄

妻側

第1位 性格の不一致
第2位 金銭問題
第3位 モラハラ、DV
第4位 異性関係、性的不一致
第5位 家庭放棄
番外編 家族親族関係、酒の飲み過ぎ、同居拒否

「家庭放棄」「同居拒否」は、他の何らかの原因による結果とも考えられます。例えば、「性格の不一致」「金銭問題」「モラハラ、DV」「異性関係、性的不一致」等の項目が引き金となり、引き起こされた可能性もありそうです。

それを踏まえて、司法統計の資料に基づく夫・妻共通の離婚理由トップ5は、以下のように結論づけたいと思います。

<夫・妻共通の離婚理由トップ5>

・性格の不一致
・金銭問題
・モラハラ、DV
・異性関係、性的不一致
・家族親族関係

個人的には、夫側の第2位「モラハラ、DV」は意外でしたが、それ以外は特に違和感はありませんでした。みなさんはいかがでしょうか。

さて、どちらも「性格の不一致」が第1位ですが、「性格の不一致」は意味が広いので、それも含めて続編にて考察しようと思います。


参考
裁判所「司法統計 家事 令和2年度 第19表 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」
https://www.courts.go.jp/app/files/toukei/253/012253.pdf

令和4年度「離婚に関する統計」の概況 人口動態統計特殊報告
厚生労働省 令和4年8月24日
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon22/dl/gaikyo.pdf

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