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結婚相談所の開業は儲からない? 年収1,000万円は可能?

結婚相談所は、比較的初期投資が少なくて済み、特に資格等なくても開業することができるため、開業自体のハードルはそれほど高くないと言えます。

逆に言うと、参入障壁が低く、集客という点においては、結婚相談所同士の競争が激化していきそうです。実際、日本結婚相談所連盟(IBJ)では、現在、3,694社(2023年1月末時点)の加盟店を2027年までに1万社にするという計画を掲げています。

そんななかで結婚相談所を開業して、本当に利益を出すことができるのでしょうか。今回は、日本結婚相談所連盟(IBJ)を例に、結婚相談所を開業した場合の収益モデルについて考察します。

目次

1. 結婚相談所の売上構造

(1) 主要な収益源

主な収益源として、タイミングの順に考えると、①初期費用、②月額課金、③成婚料の3つがあります。それぞれ見ていきます。

結婚相談所の主な収益源
①初期費用(入会金、活動サポート費、登録料等)
②月額課金(月会費、お見合い料等)
③成婚料

①初期費用

主に「入会金」と「活動サポート費」「登録料」があります。

「入会金」について、実際にどういう内容を含めているかは結婚相談所により異なりますが、一般的に、入会時のカウンセリングや初期サポートの対価となります。

「登録料」に関してですが、IBJでは、会員が新規入会し、IBJシステムに登録する場合、費用が発生します。主に、その費用をカバーする名目で設定されていますが、設定額は、結婚相談所によりまちまちです。

「活動サポート費」とは、IBJ直営のIBJメンバーズの場合、会員の活動サポートに関する費用を1年分前納してもらうものになります。したがって、成婚他の理由で途中で退会する場合、残りの期間の活動サポート費は、返金されることになっています。

同じ「活動サポート費」という名前をつけていても、この前納・返金あり方式ではなく、単純に初期費用として設定している結婚相談所もあります。その場合、入会金と大差ないということになります。実際、活動サポート費自体、設定していない相談所も多いです。

いずれにせよ、それぞれの費用の内容を、会員にきちんと説明できることが重要です。

②月額課金

「月会費」と「お見合い料」があります。

IBJでは、会員がIBJシステムに登録されている間、1名あたり750円課金されます。「月会費」は、その費用も含めて、サポート費用になります。

「お見合い料」とは、お見合いが成立した場合、日程調整や場所の調整を行う必要がありますが、そのために頂く費用となります。よくあるのは、お見合い1件成立につき5,000円という設定ですが、お見合い料なしとしているところも多いです。

お見合い料を課金するかしないかは方針の問題ですが、収益構造としても価格の見せ方としても、大きな違いが出てきます。お見合い料を設定しない場合は、月会費を高めにしたり、初期費用を高めにしたり、全体で調整することになります。

また、会員の視点では、お見合い料ありの場合、以下のデメリットが想定されます。

お見合い料を設定した場合のデメリット
  • 費用的な問題から、お見合いが成立しすぎることを恐れて申し込まなくなる。
  • 同様に、お見合いを申し込まれた際の選別基準が厳しくなり、お見合いを積極的に受けなくなる。
  • お見合い料を払ってまでお見合いした相手が、期待に反していた場合、落胆度合いが倍増する。

当たり前ですが、まずはお見合いをしないと交際もできず、当然、成婚もできないので、お見合い料を設定したせいでお見合いを受けなくなるとすると本末転倒です。

ただし、会員によっては、逆にメリットも考えられます。

お見合い料を設定した場合のメリット
  • お見合い1件1件を大事に考えるようになり、結果的に交際につながりやすくなる。(副次的に、遅刻、キャンセルが減る。)
  • お見合いがあまり成立しない場合、費用を抑えることができる。

以上の理由で、お見合い料無料が良いと考える結婚相談所が多数派のようですが、お見合い料を設定すべきと考えている結婚相談所もあります。会員の年齢や状況にもよるので、コースやプランによって、お見合い料ありのコースとなしのコースを設定している結婚相談所も多いです。

③成婚料

文字どおり、成婚した場合の成功報酬です。

(2) IBJ本部の価格ガイドライン

日本結婚相談所連盟(IBJ)本部では、加盟店が価格を自由に決めることができますが、ガイドラインが設けられており、そのガイドラインを大幅に下回る価格設定はしないように求められます。以下はそのガイドラインです。

収入源標準的な価格帯例タイミング・内容
1. 入会金30,000円会員の入会時に支払われる収入
システムへの登録・事務手続き等に対していただくものです
2. 活動サポート費70,000円会員の活動開始時から支払われる収入
お見合い調整やご交際・ご成婚に向けた活動へのサポートに対していただくものです
3. 月会費10,000円会員の毎月の活動に伴う収入
会員1人あたりの平均活動期間は1年半前後です
4. お見合い料5,000円会員のお見合い1回につき支払われる収入
IBJ全体の毎月のお見合い成立数は約52,000件です
5. 成婚料200,000円成婚に至ったときに頂戴する成功報酬
早い方では入会から5ヵ月目でご成婚される方もいらっしゃいます
出典:日本結婚相談所連盟(IBJ)結婚相談所の売上構造

入会金と活動サポート費が分かれていますが、「初期費用10万円」ということになります。加盟店向けのシステムでも「推奨料金」としてそのように記載されています。

このガイドラインより高い金額設定をすることに関しては、特に制約は聞いたことがありません。高すぎると入会する人がいなくなるので、本部が制限する必要を感じていないからだと思われます。

2. 結婚相談所の収益モデルケース

IBJのホームページでは、モデルケースとして以下が提示されています。

①副業・週末起業で開業した場合新規入会1名/月
(1名×10万円=10万円)
活動会員20名
(20名×1万円=20万円)
お見合い20回/月
(20回×5千円=10万円)
成婚0.5名/月
(0.5名×20万円=10万円)
月間売上50万円
年間売上600万円
②脱サラ・個人事業主で開業した場合新規入会2名/月
(2名×10万円=20万円)
活動会員50名
(50名×1万円=50万円)
お見合い50回/月
(50回×5千円=25万円)
成婚1名/月
(0.5名×20万円=10万円)
月間売上115万円
年間売上1,380万円
③法人事業で開業した場合新規入会13名/月
(13名×10万円=130万円)
活動会員300名
(300名×1万円=300万円)
お見合い300回/月
(300回×5千円=150万円)
成婚6名/月
(6名×20万円=120万円)
月間売上700万円
年間売上8,400万円
出典:日本結婚相談所連盟(IBJ)「結婚相談所の収益」をもとにオンネアマリッジスクール作成

「IBJの結婚相談所開業で失敗する3つの原因」でも解説しましたが、感覚値として、これが達成できているのは、新規加盟店のうち2割あるかどうかだと思います。加盟して1年経っても、会員が数名程度という結婚相談所も少なくありません。

「①副業・週末起業で開業した場合」では、新規入会が毎月1名、活動会員が20名となっています。

始めたばかりの加盟店の場合、最初は友人知人の入会や紹介により数名入会してもらえたとしても、その後も安定的に会員を獲得し続けるのは容易ではありません。

仮に、安定的に毎月1名の新規会員を獲得できたとして、活動会員20名に到達するまで20か月かかります。途中で成婚退会する会員もいれば、休会したり成婚以外の理由で退会したりする会員が出てくることも考えると、3年程度かかります。

「②脱サラ・個人事業主で開業した場合」については、新規入会が毎月2名、活動会員が50名となっています。

上記①の場合同様、新規入会を安定的に集めるのは容易ではなく、活動会員50名まで達するのに4年弱かかります。また、毎月1名の成婚退会を出すには交際サポートをしっかり行う必要があります。

3. 開業初年度の収益

IBJのホームページにある「結婚相談所の収益モデルケース」では、20名や50名の会員が集まった時点の数字が記載されているため、開業初年度については、そのまま当てはめて考えるわけにはいきません。

そこで、IBJの「①副業・週末起業で開業した場合」のモデルをベースに、開業初年度における会員数の推移(例)を表にしてみました。(以下参照)

成婚退会が、会員数の増加と連動せず、一律2か月に1人となっているのはおかしいですが、この前提条件は、IBJの「結婚相談所の収益」に出てくる収益モデルに合わせています。(以下同様)

開業初年度における月次別会員数の推移(例1)

月次M1M2M3M4M5M6M7M8M9M10M11M12
新規入会111111111111
成婚退会000000101010
活動会員123456677889
注1:毎月1名新規入会、2か月に1名成婚退会する前提
注2:休会や成婚以外の退会は考慮していない。
オンネアマリッジスクール作成

この表のように、新規会員を毎月安定的に1名集め、半年で成婚が出始めたとすると、1年後の会員数は9名ということになります。休会や成婚以外の退会が出てくる可能性もあるので、それを考慮すると7〜8名になるかもしれません。

上記に基づく開業初年度の売上は以下となります。

開業初年度における売上(例1)

項目内訳合計
新規入会12名×10万円120万円
活動会員年間延べ66名×1万円66万円
お見合い66回×5千円33万円
成婚3名×20万円60万円
276万円
オンネアマリッジスクール作成

同様に2年目についても見てみましょう。

開業2年目における月次別会員数の推移(例1)

月次M13M14M15M16M17M18M19M20M21M22M23M24
新規入会111111111111
成婚退会101010101010
活動会員91010111112121313141415
注1:毎月1名新規入会、2か月に1名成婚退会する前提
注2:休会や成婚以外の退会は考慮していない。
オンネアマリッジスクール

2年目末時点で会員数15名となりました。このペースで行くと、会員数20名に到達するのに約3年かかることがわかります。現実的には、こんなに一定して新規入会があったり、成婚退会があったりはしませんが、1つの目安にはなります。

先ほどと同様に開業2年目の売上についても見てみます。

開業2年目における売上(例1)

項目内訳合計
新規入会12名×10万円120万円
活動会員年間延べ144名×1万円144万円
お見合い144回×5千円72万円
成婚6名×20万円120万円
456万円
オンネアマリッジスクール作成

副業で、これだけ安定的に新規会員を集め、2か月に1人成婚を出せれば、成功していると言って良いと思います。

このケースの場合、初年度の売上は約280万円、2年目の売上は約460万円というのが、1つの目安になります。3年目には500万円を超えることが想定されます。

IBJの「②脱サラ・個人事業主で開業した場合」についても、見てみましょう。

開業初年度における月次別会員数の推移(例2)

月次M1M2M3M4M5M6M7M8M9M10M11M12
新規入会222222222222
成婚退会000000111111
活動会員24681012131415161718
注1:毎月2名新規入会、毎月1名成婚退会する前提
注2:休会や成婚以外の退会は考慮していない。
オンネアマリッジスクール作成

開業初年度末における会員数は、17名となりました。売上の内訳についても見てみます。

開業初年度における売上(例2)

項目内訳合計
新規入会24名×10万円240万円
活動会員年間延べ135名×1万円135万円
お見合い135回×5千円67.5万円
成婚6名×20万円120万円
562.5万円
オンネアマリッジスクール作成

2年目についても見てみます。

開業2年目における月次別会員数の推移(例2)

月次M13M14M15M16M17M18M19M20M21M22M23M24
新規入会222222222222
成婚退会111111111111
活動会員192021222324252627282930
注1:毎月2名新規入会、毎月1名成婚退会する前提
注2:休会や成婚以外の退会は考慮していない。
オンネアマリッジスクール作成

開業2年目末における会員数は、30名となりました。このペースで行くと、会員数50名に到達するのに4年弱かかることがわかります。売上の内訳についても見てみます。

開業2年目における売上(例2)

項目内訳合計
新規入会24名×10万円240万円
活動会員年間延べ294名×1万円294万円
お見合い294回×5千円147万円
成婚12名×20万円240万円
921万円
オンネアマリッジスクール作成

毎月2名新規入会があり、毎月1名成婚退会が出る場合、開業初年度の売上は約560万円、2年目の売上は約920万円となり、3年目には確実に1,000万円を超えることがわかります。

ただし、毎月2名新規入会で会員数50名規模というのは、先輩仲人研修の講師として呼ばれるような成功者レベルであることは、知っておく必要があります。もちろん、それ以上の成功を収めている加盟店も多数あり、あなたの努力次第では年収2,000万円以上も夢ではありませんが、集客リスクがあることは認識しておきましょう。

その点は、どんな事業を行っても同じではあります。飲食だろうが、学習塾だろうが、お客さんを集められないと始まりません。一方で、結婚相談所は、初期投資や運転資金が、他業態より大幅に少なくて済むため、その意味では、相対的にリスクを抑えて始められる事業だと言えます。

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